けど、どんなに待っても
帰っては来ない。
戦争が終ってから
一通の手紙が届く。
必ず、お国のために勝つ。
天皇陛下のために
死を覚悟して行く。
そして、自身が思ったことが綴られている。
「私は陛下を恨まない。
ただ、陛下はきっと操れていたって思うの。」
雪婆さんはこう言って話しは終った。
「雪婆さん、今日はありがとうございました。」
代表して大輔が言った。
「また、おいで。
ほかに資料みたいな
昔の物見るかい?」
「はい、是非。」
綾斗が尽かさず答えた。
「じゃあ、鍵を貸すから
帰る時に返してね?」
「ありがとうございます。裏の蔵ですよね?」
「そうよ。はい、鍵。」
「ありがとうございます。」
僕等は雪婆さんの家の蔵に行った。