雪婆さんの家にて・・・

「雪婆さん?
お久しぶりです。」
「大輔君たちよく来たねぇ。さっ、スイカ冷やしているから食べなさい。」
「お邪魔します。」
雪婆さんはいつも通りで
昔の戦争のことを
話してくれるのに
何も変わらなかった。
「すいません。
今日は急にこんなこと、
頼んで。」
「大丈夫。
私は気にしないから。」
「ありがとうございます。」
そして、雪婆さんは戦争の話しをし始めました。
始めに東京の空襲のこと。空襲のときは皆、必死で
防空壕の中に入っていく。赤ちゃんでも声を出せば
追い出される。
次に結婚のこと。
赤紙がきたら婚約して
三日だろうと一週間だろうと関係ない。お国のため、皆戦争にいく。
本当に日本が勝つって
信じていた。戦争に行ってもすぐに帰って来るって
信じていた。