うちの学校は私立だけあって緩い。私服だし、常識の範囲内なら茶髪でも良い。でも、成績に関しては下から50番になったら即補習。200人しか居ない学年にとって過酷なことだ。
「千宙と大輔は余裕だし、宗一と綾斗だって補習に
なったことないから
良いよね。」
俺は一回だけなったことがあるからよくわかる。
あの過酷さが。
「だって馨、のみこみ
遅いんだもん。」
「綾斗に右に同じ。」
「確かにそうだけどさっ。」
そんなこと言っていたら
雪婆さんの家に着いた。