「今日の夕日…なんかすっげー綺麗だな…」

「そうですね…」



部屋から出て、私と三木さんは公園周辺を散歩する。


恋人みたいに手を握り合って、とても幸せを感じることが出来た。



「敬語やめない?」



夕日を見ながら笑みをこぼしている私に、三木さんはそう言った。


三木さんに顔を向けてみると、少し照れ笑いをしている三木さんの笑顔が―。


私は頷いて、それに同意するように手をさっき以上の力で握った。



「雄也…。俺のことは、"雄也"って呼んで」

「…分かってる…」

「それから、他人行儀みたいなことしたら…名前で呼んでやんない」

「…分かってるよ」



これ以降も、私の「分かってる」は続いた。


それに合わせるように、雄也は笑ってくれたね。


その笑顔の分だけ、私を愛してくれればいいのに…なんて思ったりした。


でも、愛されてる…。きっと…。そう、信じてる―――…。