『おっ!真璃奈じゃん!!』
えっ!!
この声って…。

『久しぶり!1ヶ月ぶり?』
うわぁ~。幹じゃん!!
あたし苦手なんだよね。
なんでよりによってデパートで会うの!!

『うん…久しぶり。』

『ねッ幹!誰??』

あたしの声と被った幹の隣にいる女の子が言う。

『あ!葉月は知らないよね?幼なじみの真璃奈。』

幹が勝手に葉月って女にあたしを紹介する。

『あたし、葉月っていいます。よろしくね!』

葉月があたしに挨拶する。
『あっ。よろしく!』

あたしも続いて挨拶する。
『葉月。あたし、真璃奈と話するから先に行ってて。』
幹が葉月に言うと、

『うんッ。わかった!んじゃ、下でアイス買って食べてるね!』

そう言い葉月は下に向かって行ってしまった。

『真璃奈。あたし中学の時から唯斗の事が好きだったの。でも真璃奈が唯斗の側にずっといたから言えなかった。今度遊ぶときに唯斗に告るから。』

そういってあたしに微笑んだ。そして幹はこんな言葉を口にした。

『真璃奈も唯斗の事が好きでしょ?何で告んないの?唯斗が誰かに取られるかもしれないのに!』

幹の言葉がグサッときた。
そうだ、あたしは気持ちから逃げただけだったのだ。
『まあ、いいや。あたしが唯斗を彼氏にするから。』

じゃあね。と付け足して下に降りていってしまった。