私は虐められていたわけではない


私は友達がいなかったわけではない


私は好きな人がいなかったわけではない

私は先生が嫌いなわけではない


私は学校が嫌いなわけではない


でも学校へは
行かなかった


行けなかった


学校を前にすると
何故か怖くて


学校を前にすると
何故か足がすくんで

動けなかった


色んな人の視線が怖い

色んな人の気配が怖い

色んな人の優しさが怖い

裏切られて傷つきたくないからだ


だからといって
家にいたい…
わけではなかった


私は親父が憎い

私はお母さんが嫌いだ

私は弟が嫌いだ







一番はそんな自分が嫌いだ



そして憎い…





兄貴が好きだった

だけど側に兄貴はいない

事情も良くわからない

お母さんは教えてもくれなかった

兄貴の存在だって…というか兄貴が兄貴だって知ったのは

小学生1年くらいの時だった

知らないお兄ちゃんがよく遊びに来ていたのを知っていた

誰なのか良くわからない

そのうちなんとなく気付いていた、分かっていた

お母さんの口から聞いたのは中学あがる前だ


親父は私が学校へ行かないと怒る

蹴る 怒鳴る

病気で寝込んでも怒る

夜中に具合悪くなって病院へ行くのに
乗せて貰った

仮病ではない

点滴も打った

なのに親父は起こって口も聞いてくれない

そしてまた言うんだ
金払え 出てけ 金食い虫って 役立たずって



弟は病んでいる

暴れる 手のつけられないくらい暴れる
止めるのはいつも私
でも私より可愛がられて

私より大事にして貰ってる

弟に文句を言う人はいない

文句を言われるのはいつも私



気付いたら何処にも行きたくなかった







そして私は病んだ

中学卒業いや、中3くらいから寝たきりになった