心を休めるはずの家が、
あたしのもっとも疲れる場所。




こうなることは、
きっとあたしが生まれたときから決まってた。




家は嫌い。


本当のあたしを出せないから。




お父さんは嫌い。


あたしの言葉を聞いてくれないから。




だけど1番嫌いなものは、
このこと全部を自分で抱えてる






――――あたしだ。





2つ年上にお兄ちゃんがいるけど、
お兄ちゃんはすっかりグレちゃって。



もう1週間も前から
家には帰ってこない。





お母さんを、友達を、
信じてないわけじゃない。



信じてるからこそ、
こんな“弱音”は言っちゃダメ。



いい子の自分に酔ってる訳じゃない。




こんなに弱い自分を、
見られたくないだけなんだ―――――。