しばらくすると、窓からは緑生い茂る草木が見えてきた。 静けさに包まれた其処は、どこか人間の侵入を拒んでいるようにすら、感じる。 その神聖な雰囲気の先に、目的地である『花の国』があった(※実際にある『花の国』をイメージしている訳ではありません。) 「此処だ」 赤い車を降りてみれば、大きなビニールハウスがある。 温室ってとこだろうか。 先生は、スタスタと歩き出していく。 照れ隠し…ではないよね。 足も長いし、背も高いし…歩幅が大きいのはよーくわかってるし。 「おいで」