「俺にも、好かれたいか?」



「好かれたいとかじゃなく…普通であればいいです」


これは本心。
どの先生にだって、媚びたことはない。
普通であれば、いい。
まあ、先生達はやけに好いてくれてるけどさ。




「普通か…。本当は、先生達に媚びを売ってるんじゃないのか?」


冷たい言葉が、胸に刺さる。
そんな風に思われたなんて…違うのに。
気持ちを必死に抑えるのに、言葉は口から飛び出した。





「違います。先生受けが良ければ、それで何もかもがうまくいくんです。私は、良い生徒で居なければいけないんです!」


キーンと、響く。
五月蝿い声…。
熱くなって、馬鹿みたい。