「ふ~ん、なら美空チャン貰うよ」
「もうデキてんだろ」
先生の言葉は、ザクッと私の心をえぐった。
今の意味は…信じてないってこと?
運命共同体は嘘?
本当に嫌いになっちゃった?
涙が溢れて下を向いた。
「俺は、彰人がもっとマシな奴だと思ってたよ。俺は、いくら寂しくて辛くても逃げねぇ。行くぞ」
あまりにも亮介さんの言葉が優しくて、かっこよくてなすがままについていった。
会計もさっさと済ませ、車に戻った。
「あ、ありがと…っ!」
私の言葉を遮って、亮介さんは抱き締めた。
強く強く、私はその力強さにただただ涙を流すしか出来なかった。



