「赤がいいですよね」 「だな。アイツは赤だよな。俺は青」 「ですね」 赤の生地に、金色のトナカイ。 冬しかできない柄だけど、まあいいかな。 先生らしいのは、これだと思うし。 「俺のは?」 「ありません!」 「ケチ」 すねた亮介さんが可愛くて、笑い合った。 やっぱり一緒に来て貰って良かった。 「亮介!」 誰かが、亮介さんを呼んだ。 その声の主は…先生だった。 「先生…お久しぶりです」 動じることなく言えたかな? 笑顔で居られてる? 本当は言いたいこといっぱいだけど、何も言えなかった。