立ち上がって足音の方向へ、目を向けたら男の人が立っていた。 美形、ちょっと鋭い目にキリッとした表情。 んー冷たそうな感じ? そんな人でも、此処の桜に心動かされるんだ。 少し風が吹くだけで、その人の髪はサラサラと動く。 スーツを着てるんだけど、ネクタイしてなくて、ボタンも2つとめられてなくてセクシー。 って、思わず見とれちゃった。 久々に見た、美形というか美系かな。 私は頭を下げ、お決まりの笑顔を作ってその人の横をすり抜ける。 私がひねくれてなかったら、こんな人好きになったのに。