「なぁ…咲哉?」 「ん?」 咲哉は携帯でメールしながら返事した。 たぶん、ほのちゃんに結果を報告してるんだろう。 「結婚って、いいか?」 「どうしたんだよ。急に」 咲哉は机に携帯を置くと俺の方を見た。 「ハルと結婚したいなぁと思ってさぁ……」 「はぁ?お前ら付き合って何日よ?2日だろ?」 「でもハルのことは5年前から知ってるけどな」 「それは教師と生徒としてだろ?」 「まぁ、そうだけど……」 俺は誰もいないグラウンドを見たまま呟くように言った。