「ハル?俺って…ハルを泣かせてばかりだな」



私は首を左右に振った。


違うの。


先生のせいじゃないよ。



「先生……」



私は先生の顔を見た。


優しい笑顔で私の顔を見下ろしている先生。



「私……先生と……離れたく……ない……よ……」



先生は何も言わずに、私の髪を優しく撫でてくれた。


やっぱり迷惑だったのかな?



「先生…ゴメンね…」



私はそう言って、先生から離れた。



「先生……またね……」



先生に背を向けてそう言った。


そして鞄と先生からのクリスマスプレゼントのスノードームを持って、車のドアを開けようとした時―――。