車のエンジンをかける先生。 エアコンから温かい風が出てきた。 先生は私の肩をポンポンと叩いた。 「帰らなくて大丈夫?」 先生がそう言った。 "うん"と頷く私。 「じゃー、飯でも行かない?」 「うん」 「何、食べたい?」 「うーん……。何でもいいよ」 先生と一緒にご飯を食べに行けるなら何でもいいよ。 「そっか…。じゃー、俺に任せてくれる?」 「うん」 先生は展望台の駐車場から車をゆっくり出した。