閉店まで、まだ1時間ある。
私も何か先生にプレゼントしたい。
「先生?」
「ん?」
「中に戻ろ?」
「ん?何で?」
「私も、先生に何かプレゼントしたい」
「俺はいいよ」
先生はそう言って、笑顔で私の頭を撫でてくれた。
「……でも…」
「俺のプレゼントはハルとデート出来たことだから」
先生……。
ホントにそれでいいの?
ううん…やっぱダメ。
初めて一緒に過ごしたクリスマスだもん。
何か形のあるものを贈りたい。
「私にも、何かプレゼントさせて?先生、中に戻ろ?」
私は先生から離れて、シートベルトを外して車の外に出た。
助手席の窓から中を覗いて、先生に手招きをした。
先生は"やれやれ"って感じで、シートベルトを外すと車の外に出た。



