私は鞄からメモ帳とペンを出した。
『私は先生のことが好きです。先生じゃなきゃダメなんです』
そう書いて、先生のお父さんに見せた。
先生のお父さんとお母さんがメモ帳を見る。
「わかりました。いやぁ、瑞樹には勿体無いくらいのお嬢さんだから本当に瑞樹でいいのか気になって……」
先生のお父さんがクスッと笑った。
何だ。
そういう意味だったのか……。
「瑞樹?」
「ん?」
「父さんは反対しない。瑞樹の選んだ人だ。ハルさんを大切にしてあげなさい」
「お母さんもお父さんと同じ意見よ。瑞樹の彼女がハルちゃんで良かった」
先生のお父さんとお母さんはニコニコしながら言った。
「ありがとう」
先生はお父さんとお母さんに頭を下げた。
良かった。
認めてもらえて……。



