女性は手話を習い始めたと教えてくれた。 女性が通う華道教室に、私と同じ聴覚障害者の生徒さんが入会されたらしく、その生徒さんと仲良くなって話はするけど、コミュニケーションは筆談か読唇術。 それだけでも楽しく話は出来るけど、女性は手話を習いたいと思って手話教室に通い始めたのだと話してくれた。 だから私がメモ帳とペンを出してもビックリしなかったんだ。 そして私は、女性を乗り換えの駅のホームまで送ってあげた。 それでもう会うことはないと思ってた。