俺はビールを飲んで気持ちを落ち着かせた。



「あの……お父さん……」


「ん?」


「僕はハルさんのことは5年前から知ってます。でもそれは生徒であるハルさんで……。恋人同士として付き合いを始めたのは3日前です」



ハルのお父さんは黙ったまま話を聞いている。



「でも僕はハルさんとの結婚を考えてます」


「瑞樹くん……」


「ハルさんにはまだ言ってませんが、僕は結婚を前提に付き合ってます」


「瑞樹くんは、それだけハルのことを……」


「はい、愛してます!ハルさんを一生、守っていきたいと思ってます」


「そうか……」


「でも安易には結婚はできません。来年になるか3年、5年先になるかわかりません。もし結婚の意志が固まった時には、またちゃんと挨拶に伺います」


「瑞樹くん、ありがとう。ハルを宜しく頼みます」



お父さんは俺の手を握って来た。



「こちらこそ宜しくお願いします」