「障害者が恋愛や結婚や出産するのは健常者に比べて難しいと思ったから……。だからハルのことを夫婦で守っていこうって決めたんだ。でもいずれは私も家内も年を取る。順番にいくと親の方が先に亡くなるだろ?」
「はい……」
「そうなったらハルの面倒を見るのはナツになってしまう。ナツが結婚したらナツの嫁さんに負担がかかってしまう。だから私ら夫婦がいなくなってもハルが自立して何でも出来るように小さい頃から教育してきた。時には厳しく叱ることもあった……」
ハルがどれだけ両親に愛されているか凄く伝わってくる。
自分の子供を守るためには優しさだけじゃいけない。
でも厳しくすることも大切なんだ。
俺は自分の子供を持ったことがない。
だけど、ハルのお父さんの話は凄く心に響いてきた。



