彼女が私から離れる。
「ゴメンね……」
私は首を左右に振った。
「私、強い母親になれるかな?」
『大丈夫!吉川さんなら大丈夫だよ!』
「ありがとう」
『寧々ちゃんを守ってあげて?旦那さんと2人でしっかり守ってあげてね』
「うん」
彼女は笑顔を見せてくれた。
そして来週から手話教室に行くことを教えてくれた。
『吉川さん?良かったらメールアドレス教えて?』
「えっ?」
彼女は目を見開いて私を見た。
『ダメだったらいいよ』
「ううん。ダメじゃないよ。逆に嬉しいくらいだから」
『良かった』
私は笑顔を見せた。
そして私たちはアドレスを交換した。



