「うそうそ。ハル?」
先生は再び私の肩をポンポンとした。
「水族館、嫌い?」
嫌いじゃないよ。
水族館、好きだよ。
好きな人と水族館デートなんて憧れだよ。
そんなことを思いながら、私は無反応のままでいた。
「もぉ!そんないつまでも怒ってたら水族館に連れて行ってやらないからな!」
えぇ!?
私は慌てて振り向いた。
「えっ?……や、やだ!」
そんな私を見て、またまた大爆笑の先生。
あぁ……私の負けだ。
やっぱ先生には敵わない。
「やっぱハルは可愛い!」
先生はそう言って、私のホッペをツンツンしてきた。
ぷっ。
おかしくて思わず笑ってしまった。



