クリスマスの朝――。
今日は5年振りに母校の中学校へ行く。
私は早目に起きて、お弁当を作った。
お昼に先生と阿川先生と食べるために。
お重に詰めたお弁当のおかずやおにぎり。
蓋をして風呂敷に包んで紙袋に入れた。
あとは先生からのメールを待つだけ。
スカートのポケットに入れてた携帯が震えだした。
先生からだっ!
私はスカートのポケットから携帯を出した。
ディスプレイに浮かぶ"先生"の文字。
その文字を見ただけで、私の胸は踊りだした。
【今、家の前に着いたよ】
たった一言そう書いてあったメール。
それでも私の顔は自然と笑顔になった。
エアコンをオフにして、コートを羽織って、お弁当が入った紙袋と鞄を持つとリビングを出た。