2年という月日はあっという間で、お兄ちゃんのいない日常に慣れてしまったあたしがいる。 あんなに悲しかったはずなのに、傷口を塞ぎ、忘れようとしているあたしがいる。 そんなあたしは まるで、欠陥品 そんなことを考えてるうちに家にいたくなくなって、ほとんど衝動的に重たい玄関のドアを開け、あたしは逃げるように歩きだした─