久々に並んで歩いた帰宅道は 1人で帰るよりも楽しく、 1人で帰るよりも短く感じた。 あたしの家はもう、すぐそこ。 祐希の家はその3軒隣。 『それじゃ、またねー』 祐希に手を降りながら 門の中に入るあたしを 『あ、光』 祐希が呼び止めた。 『ん?』 もう一度向き直って聞き返す。 『…なんでもねえ、またなっ!』 何か言いたそうだった祐希だが それだけ言うと 走って帰ってしまった。 なんだあいつ? しばらく祐希の後ろ姿を見送ったあと あたしも家に入った。