芝内先生と別れ、資料室へ向かった。
いい加減、期末テストを作らなければいけない。

今日こそ完成させてやる。過去問を広げ、集中しようとパソコンを立ち上げたその時、ガラガラっ!乱暴に扉が開いて誰か入って来た。


誰だよっ!!ったく、邪魔しやがって…
扉の方を見ると、ウチのクラスの男子生徒がいた。


コイツは…サッカー部の清川だ。ユニフォーム姿で、おそらく部活の最中だろう。

「清川…?どうした…?」

何やら思い詰めた様子だ。手ぶらだから勉強を聞きに来たわけでもなさそうだ。


「銀ちゃん!!頼む!!相談に乗ってくれっ!!」

顔の前で手を合わせ、必死な形相の清川が開口一番大声で言い放った。


「…お、おぉ…」

その姿に圧倒されながら、とにかく座れ、と向かいの席に促す。


どうやら俺が資料室に1人で入るのを見て、今がチャンスだと思ったらしい。