幸いあの日の夜は金曜日だったため、土日はいくらか冷静になって考えられた。


違う!と初めての恋心を否定したいところだが、桐島の顔が浮かぶと無性に逢いたくなる。
心は桐島を欲してやまない。


「完全にアウトだろ……」


相手は生徒だ…。好きになったところでどうにもできない。


「銀次…諦めろ…」

これは不毛な恋だ。
そう自分に言い聞かす。


この恋はなかったことにする……。
頭ではそう考えているのに、明日学校で会えることに喜びを感じていた。


もうどうすりゃいいんだっ!?
休みの間はそればかり考えて1人じたばたしていた。