「いやな、そこの英語教師が明日から産休に入るんだよ。すっかり補充するの忘れとったわい」

ハッハッハッ、と笑いながら言う親父をマジでぶっ飛ばそうと思った。


「銀次、お前教師の免許持ってるよな?」

「…………持ってません」

「じゃあ、明日からよろしく頼む」

ニヤニヤと不敵に笑い、親父は去って行った。


……聞いちゃあいねぇ…。
小さな反抗をしてみたが、案の定ムダだった。

まぁ、実際教員免許は持っている。
気紛れに取得したのが間違いだったらしい…。