「いや…あの…。だって……先生と生徒だし…。絶対ムリだって…。私なんか相手にされるはずないって…」


少しだけ悲しそうな表情で口を開く結衣の言葉を黙って聞いた。


「それなのに、先生ってば私のこと特別とか言ったり、いろいろ構ったり…。これ以上私の中に入って来ないでって…ずっと思ってました…」


……どうりで…。それで困った顔ばかりしてたのか…。ようやく謎が解けた。


「俺、どんどん嫌われてると思ってた…。じゃあ、何で急に拒絶したわけ?俺何したっけ?」


「あれは…その…」


気まずそうに俯く結衣に、何?と詰め寄った。


「…あの綺麗な女の人…。やっぱり彼女なんだって思って…悲しくて。先生の顔見ることが出来なかった…」



………はて?

綺麗な女の人?彼女?
…………ハッ!!もしやッ!?



「沙織のことかっ!?」


あんのクソ女っ!!すべての原因はお前だったのか!!
のこのこ学校に来やがって!!
何が感謝だっ!!今度会ったらタダじゃおかねえからな…。