首都圏にある高級ホテルの一室。

ギラギラと煌めく街のネオンを高層階の部屋から眺めながら、煙草をふかす男が1人。




――――――ガチャ…

濡れた髪をまとめ上げ、バスローブを羽織った女がバスルームから出てきた。


「…ねぇ、連絡先教えてよ」

その艶かしい身体を、男に巻き付けるように密着させている。


男は振り返らず冷たく言った。



「……悪いけど。もう、帰ってくれない?」