生憎、次の授業はうちのクラスだ。絶対何か突っ込まれるに違いない…。
特に清川あたりに。


フーッと息を吐き、いざっ、と教室に足を踏み入れると、案の定、クラスがどよめいた。


「来たー!銀ちゃん!!」

「彼女何しに来たって!?」

ピューピューと口笛を吹き鳴らしながらはやし立てる生徒たちに、

「うるせぇ!彼女じゃねぇ!!」

と一喝する。


一瞬、しーんと静まり返ったが、「またまたぁ〜!」と清川の明るい一言でクラス中がまたどんちゃん騒ぎになった。


もう…やだ、コイツら…。
これ以上この話題はやめてくれ…。桐島がいるってのに…。また誤解されるじゃねぇか!


チラッと彼女の席を見ると、まるで興味がないのか静かに教科書を見ていた。

俺のことなんかさっぱり気にしちゃいねぇよ。

動揺を見せてくれるかと少しだけ期待したが、全くの無反応だ。


……ヘコむぜ。