その後、無事お粥を完食した桐島は、薬を飲みながら俺の服をギュッと掴んできた。

「ど、どうした!?」

いつもの桐島とは違う行動に動揺してしまう。



「せんせ……ありがとう…」

熱のせいか潤んだ瞳をこちらに向ける桐島に再び胸が高鳴る。


「お、おぉ…」


心臓はバクバクしているが、照れ隠しのため、桐島の頭をグシャっと撫でた。


「いいからもう寝ろ。何かあったら、隣の部屋にいるからすぐ呼べ。それから、着替え何着か置いとくから。汗かいたら着替えろよ?飲み物もここに…それから…」

タオルやら氷枕やら準備し、熱は?頭痛は?しんどくないか?と甲斐甲斐しく看病する俺に、桐島は小さく苦笑する。

「大丈夫だから……先生、過保護だよ……」


そう呟きながら、布団に入り、ゆっくり目を閉じた。