だから、ねえ。
ほんの1週間だけ。

1週間だけで良いから。


少しの間だけ――…
俺の、彼女になってくれないかな。


明菜はきっと、
俺のことを軽蔑しただろう。

俺のことを、嫌いになっただろう。

だから…
ただのゲームの相手だと、思われていたって良いから。
明菜が、俺のこと好きじゃなくたって良いから。


この間だけ…、
君に気持ちを、伝えさせて欲しい。


明菜は絶対に、俺のことなんか好きにならない。





「ねえ、明菜」



「…何ですか?」





さっきの出来事を警戒してなのか、一段と距離を置いた場所に座っている明菜へと手を伸ばす。





「こっち、おいで?」





手を伸ばして、
明菜の腕を掴もうとすると。





「…や、です」





…ひどい。
かなり俺のこと疑ってんだな。





「…おいで?」



「…何でですか?」




めちゃくちゃ疑い深いな。
なんか俺が、めっちゃ悪いことしてるみたいじゃねえか。