朝、弟が二人増えて、夜に弟が一人、妹が一人増えました。

見た所、どっちにも保護者らしい人物は見当たりませんでした。

推理などする必要もなく、置き去りにされたのでしょう。

ボクの親もそうだけれど、無責任な親が多すぎると思います。

でも、ボクたちは運が良いと思います。連れてこられたのがこの家で、香澄お母さんと夜昂兄さんがいたからです。

香澄お母さんはお父さんの浮気相手の子どものボクたちと夜昂兄さんを分け隔てることなく育ててくれました。

香澄お母さんが亡くなってからも、夜昂兄さんはボクたちにずっと優しくしてくれています。

透が来てから、初めてその訳を聞いたことがありました。

弟は分け隔てる理由なんてないだろうというのが、兄さんの持論だそうです。

例え、それ以外の思いがあったとしても、ボクが夜昂兄さんを尊敬する気持ちは変わらない。