すき、すき、すき。
いくら言っても足りない。
どれだけ伝えても、伝えられない。
だって、あたしの想いは
言葉じゃ表せられないから。
「つーか、いつまでくっついてるつもり?」
「へ…?」
「もしかして俺の事、誘ってる?」
ちっ、違っ!
そう反論する前に
あたしの景色は反転し、視界に映るのは音楽室の天井で。
「しかし、よくも俺を侮辱してくれたもんじゃん。」
「ぶ、侮辱なんかしてないっ!」
「他の女とヤッてると思ってたくせに?」
…うう。それはそう、なんですけど…。
「…ご、ごめんなさい。」
「さぁ。どうしよっかなぁ。」
「………。」
何も言い返せない。
だってあたしは確かに香椎くんを疑っていたんだもの。
すると、そんなあたしを見て香椎くんは意地悪そうに笑う。
「じゃあ、交換条件。」
「こ、交換条件?」
するり、とあたしの制服のリボンを外して。

