それでも、すき。



いつまでこんな気持ちが続くんだろう。

いつになったら、あたしの中の雨は止むのだろう。



悲しいとか、辛いとか
そんなんじゃない。

ただ、無性にイラつく。


勝手に痛む胸も
急に襲いかかる寂しさも

こんな、どうしようもないあたし自身も。



全部、砕けてしまえばいい。





しばらくして教室に居られなくなったあたしは、トイレに駆け込んだ。

そして震える手でポーチをまさぐり、アレを取り出す。


それを口にあてライターで火を点ければ、ようやく気持ちが落ち着いた。

吐き出す煙が、あたしの感情を鎮めてゆく。



でもそれは、ただの気休めにすぎなくて。

3本目に火を点けたところで、あたしは吸う事を止めた。



……耐えられない。

もう、これ以上無理だ。


彼と同じ空間に居る事ですら、あたしのココロは潰れそうで。


それでいてどうしようもなく、彼を求めながら視線は彼を見つけ出す。

何度でも、どこにいても。



「……ムカつく…っ!」


彼は、あたしの視界から消えたりしないんだ。