それでも、すき。



『――嘘…、』


そう呟いたあたしに、瞳ちゃんは言った。


『本当だよ。大和が好きになったのは、柚果だった。』


だから?

だから、瞳ちゃんはあたしにあんなことしたの?



信じられない、と声を震わせたあたしに瞳ちゃんが続けて言う。



『あの日。二人にばったり会った時。』


瞳ちゃんが言うあの日とは、多分初めて香椎くんとデートした日のことだろう。



『悔しかった。あたしはあんなに傷ついたのに、大和とアンタは付き合ってて。』


伏せた顔が、悲しそうに歪む。

あたしは視線を逸らさず、瞳ちゃんの言葉に耳を傾けた。



『だから、友達に大和の携帯を聞き出して言ったの。』



“柚果のことで話したいことがある”


『その時に、全てを話した。大和と別れてから、アンタをずっとイジメてたこと。』


そう言って呼び出したら、香椎くんは飛んで来た、と瞳ちゃんは言った。


そこで、あたしが二人で会ってる所を見てしまったんだ。



全ての線が繋がってゆく。



そして、瞳ちゃんは最後のピースを埋めた。



『その後大和に言ったの。柚果と別れてって。』

『…え?』

『じゃなきゃ、また柚果をイジメるって。』


まさか本当に別れるなんて思わなかったけど、と。