あの後、私たちは十夜の部屋へと着き、神武のことについて話し合った。



私は藤姫様に話したとおり、刀の腕には自信があったため、十夜に刀を作ってもらうように言うと



「たぶん出来上がるのは明日になると思います〜」



と無気力にそう告げた。


そして十夜は和紙のようなものを取り出し、部屋の隅にある机に無造作に置いてあった筆を手に取ると、何かを書き始めた。




「何を描いているの?」


音祢は首を傾げて、十夜が描いてる和紙を覗き込んだ。



「これは桜さんの服の設計図ですよ〜その格好じゃ目立ちますから〜」


十夜は音祢に目も向けず、颯爽と筆を紙に走らせながら答える。




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