もう一回辺りを見回す。


やっぱり桜が輝いてないこと以外は何も変わっていない。


もう帰ろう………



私は草むらに放り出された学生カバンを肩にかけると、帰る方向へと足を進めた。



あれは私の夢だったんだ



そうに違いない



また明日も、いつもと何ら変わらない現実が待っている。



そう、思っていたんだ……





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