「うわあぁぁ」 桐島は突然苦しみだし、床に倒れ込んだ。 「ごほっ…ぅ…っ…おほ…」 ふと桐島を見るとコートの下から真っ赤な血が流れ、床に流れ出ていた。 「菜穂子!!」 「美咲…っ」 私は階段下から菜穂子の名を呼び、一歩ずつ銃を握り締めながら上っていく。 「…銃なんて…どこで」 階段を上りきり、私は菜穂子の前に立った。 「平気…?」 体を桐島に向けたまま、後ろに居る菜穂子に声をかけた。 「うん…おかげで助かった」