「木村…君」 「君達もこうなるんだよ」 不適な笑みを浮かべて 私達の居る後ろへと振り返った。 「っ…」 悪寒が走る。 私は硬直したまま動けないでいた。 「…行くよ!」 菜穂子は私の手首を痛いほど掴み、駆け出した。 「ちょっ…菜穂子…」 「桐島からあの二人を遠ざけるのよ」 「っ……」 そうか… 気が動転していてそんな事考えもしなかった。 「美加は美咲が捜して」 「…えっ?」 「私は…足止めするわ」