「どうだったの?」 待合室に入るなり、春菜が問いかけてきた。 「―…」 私は桐島君と顔を見合わせ、軽く頷いた。 「…電話線…なんだけど―…切られていたんだ」 「えっ…?」 皆、驚いた表情で桐島君を見つめていた。 「それに…車のタイヤも…すべて―…」 「…嘘」 私は皆の表情、仕草をゆっくり観察していった。 皆、動揺するに決まってる。 この中に犯人が居るはずないよ―…。 「…疑ってるのか?」