「俺は正直…誰を信用したらいいのか…分からないよ…」 「…桐島君」 「でも…原田さんなら…信用したい」 「っ……どう…して?」 「…何で…かな」 悲しそうな顔で軽く微笑んだ。 「…戻ろうか?」 「うん…」 私達は元来た道を戻る。 桐島君のさっきの表情が引っ掛かる。 何であんな顔…。 「…っ」 桐島君が立ち止まったため、後ろを歩いていた私がぶつかった。 「…どうしたの?」 「車…見て」 指差す方向に目を向けた。 「…?」 目を凝らし、車を見つめた。