おろし

プルルルルルルルルル・・・・

静寂を打ち消す瞬間だ。
痢煙は、イッキに目がさめ、電話をとる・・・

電話は、名古屋に住んでいる友人、"爪楊枝のアント"からだった。
アントはラーメンが、阿呆ほど大好きな、金髪ヘア−の外人である。
今夜(深夜)も、ラーメンを何杯食ったかという自慢話だった。

「オーハニー 今夜ハ沢山ラーメン食ベタヨー」

しばらく、そんな会話をし、痢煙は、電話を切った。


痢煙は眠たい目をこすりながら周囲を見回した。

なんだ!?

ドボドボ・・・・ドボ・・・

気がつくと、部屋に大量に水が入り込んで来ている・・・
ドアの隙間から・・・鍵穴から・・・・
あっという間に部屋全体が水浸しになり、痢煙の膝のあたりまでの水位になった・・・
そして、鼻を刺す匂い、藻の腐った匂いが充満していく・・・広がってゆく・・・
嗚咽をこらえる・・・痢煙・・・屈みこむ・・・その時、痢煙の目に入るものがある!!

あの女の霊の全身が水面に写っている!!
すぐさま、天井を見上げる痢煙!!
その瞬間、落ちる濡れ女!!

ぐわっしゃーん!!

ビクっ!!

痢煙はパソコンの方を見た・・・

しかしパソコンは何の変化、起動もしていない・・・。

その、破壊音は、なんと自分の手の中の携帯からだった・・・

『もしかして・・携帯に・・恐怖・・が・・』