健一の話しは数時間に及んだ。 途中、何度も中断して他の患者を診ながらも町村は彼を無下に扱ったりするようなことはしなかった。 健一も、辛抱強く町村医師との対話を望んでいるようだった。 最後まで話し終えるまでは、ここを去るわけにはいかないという熱意のような感情があるようだ。