でもな…と思って、あたしは淳平を見た。

「んっ?」

あたしと目があった瞬間、淳平は首を傾げた。

自分で決めろってことですか?

「おふくろはおふくろで心配してるし、次の休みにでも兄貴連れて帰ってこい」

なかなか答えを出さないあたしたちに、智恭が急かすように言った。

今答えを出す問題かよとツッコミを入れていたら、
「わかった」

淳平が言った。

「えっ!?」

ちょと、何言っちゃってんの!?

「来週の休みなら、大丈夫だよ。

彩花、帰ろうか」

えっ、何を勝手に決めちゃってるのよ!?

もしかして、猪突猛進タイプですか?

「ちょ…ちょと待って、もういっぺん考えよ?」

このまま進むんじゃないかって言う勢いの淳平をあたしは止めた。