{霧の中の恋人}



どうしても久木さんに見て欲しいものがあった。

知ってもらいたいことがあった。



パソコンをインターネットを繋ぎ、情報を呼び出した。


ここからなら、電車とバスを乗り継げば日帰りでも行ける…。


行き先をメモして、パソコンを閉じた。



もしかしたら関係ないかもしれないけど…。

余計に久木さんを傷つけちゃうかもしれないけど…。


どうしても偶然とは思えない。



私は、久木さんを”ある場所”に連れていこうと決意した。