そこでみんなは大爆笑したけど、入院初夜の激痛は経験したヒトにしか分からない。
あたしはみんなの無神経な笑いにちょっとムカついていた。
「南野はさ、退院するまで結局何ヶ月かかったんだっけ・・・?」
「ちょうど二ヶ月ってところかな・・・」
「そっか・・・俺も二ヶ月は、この病院で過ごさないといけないってことか・・・」
そう言うとアイツは表情を曇らせた。
「・・・・・・」
そのあと、あたしはアイツとは話さずに、先生や他のヒトたちが話すのを後ろのほうで黙って聞いていた。
しばらくして・・・・・・、
「じゃあ、先生や看護師さんの言うことをよく聞いて、早くケガを治すんだぞ」
「はい、先生」
あたしたちはゾロゾロと退室しはじめた。
「あ・・・待って、南野」


