「また、ね…璃子ー‥」 常盤はまた寂しそうにそう微笑んで、アタシに背を向けた。 あ‥どこに行くの? とき、わ…? 「常盤!行かないで!」 アタシはワケが分からずに、そう叫んでいた。 アタシの声に少し反応した常盤は少し、後ろに振り向いた。 そのまま、フッと柔らかく微笑んで、 常盤は目の前でまたあの瞳がブルー色の狼となり、走り去っていった。 「い、イヤ!行かないでよ!常盤ーー!!」 アタシの声に動じる訳でもなく、常盤は闇の中に溶け込んでいった。 アタシを一人暗闇の中に置いて。