「んーー…」 アタシの声で目を覚ましたのか、隣にいた人が起き上がった。 そ、そうだよ。 昨日、この少年がアタシの家に… そして、一緒に一晩寝たんだった。 「おはよ…璃子」 彼はうっすらと目あけて擦りながら、アタシを見た。 寝起きのせいか、声が少し低めに聞こえた。 「お、おはよう…」 少し戸惑いつつも挨拶を交わす。 「あ、熱下がったかな…?」 アタシは昨日の出来事を思い出して、彼の額に手を添えた。 「熱は…ない。良かった」